思春期の息子にとまどう
長女の言動に苛立つ
【お悩み】:わが家は夫と小学四年の長女、小学一年の長男の四人家族です。
夫は長年、運送会社に勤務しています。朝早く出勤し、帰宅は深夜になることもあり、体調を気づかう昨今です。
家計を少しでも楽にするため、長男が小学校に上ると同時に、私も平日はパートで働き始めました。
夕方に仕事を終え、スーパーで買い物をして家に帰りつくと、仕事の疲れを癒す間もなく家事に追われる毎日です。
先日、長女に洗濯物の取入れを頼んだところ、「それはお母さんの仕事でしょ。私、宿題で忙しいの!」と言い返されました。
思わずカッとなり、「お手伝いのできない子は、夕飯を食べさせませんよ!」と言ってしまいました。長女との会話はいつもとげとげしく、口喧嘩も絶えません。
こんなことをくり返している自分も情けなく、疲れをドッと感じてしまいます。長男とのかかわりのように、やさしく、穏やかに、ゆとりの心で長女とも接したいと思っています。
母親として、どのように関わっていけばよいのでしょうか。
(大阪府大阪市・K子)
受け身ではなく、自分から与えていく
【アドバイス】:厳しい条件のもと頑張っておられるご主人の姿は、家族にとって頼もしいですね。
帰宅が深夜になるご主人には、身体の疲れを取り、ストレスから開放され、心から安らげる家庭が必要です。
お子さんたちは、学校や友だちの話、嬉しかったことや楽しかったことをお母さんに聞いてほしいと願っているでしょう。
あなたも仕事をしながら子育てと家事を両立させることは大変だと思いますが、わずかな時間、お子さんたちの話に耳を傾けてはいかがでしょうか。
今日一日、学校で頑張ってきた話や悔しかった思いを、やさしく、笑顔でうなずきながら聞いてあげるのです。
お母さんの言葉に勇気とやる気を与えられ、元気を取り戻すことでしょう。
また、ご主人には「朝早くから深夜までご苦労さま」と心からの感謝の言葉を伝えてください。
そして休日はご主人に合せ、ゆっくり休養を取ってもらうように心がけると、お子さんたちも父親にねぎらいと感謝の気持ちを抱くようになります。
それは母親への感謝の気持ちとなって、あなたに返ってきます。やがて自分から、母に協力する子供たちへと成長していくことでしょう。
人は誰でも自分を肯定してほしい、認めてもらいたいと心底から願っているものです。
とくに娘さんには、日頃から美点や長所を見つけ、会話の中でさりげなく伝えることです。頑張ったことや努力してくれた些細なことも、誉めてあげることを心がけましょう。
「あなたがいてくれて、お母さん助かるわ」「安心してお留守番を頼めるわ」などと言ってあげるのです。
ご主人の労をねぎらい、お子さんたちに誉め言葉を与えていくことで、あなた自身のストレスも減り、心にゆとりが生まれてくることでしょう。
【月刊「すこ~れ」 336号 〔すこ~れ相談室〕より】