別居を望む夫
仕事ばかりの夫に心が晴れない
【お悩み】: 35歳の夫と5歳の長男、私の3人家族です。夫は仕事が忙しく帰宅時間も遅く、
ふだんの日はもとより、たまの休日も疲れているらしく寝ていることが多いため、ゆっくりと話をすることもありません。
私自身、うつうつとして心が晴れることがなく、5歳の長男も
「ぼく、大きくならなくてもいい。赤ちゃんのほうがいいよ」と言い出しています。
こんな家庭の状態にどんな処方箋が必要でしょうか?
また、私はいったい何をすればよいのでしょうか。
【アドバイス】:あなたの明るい言葉かけから好転します
日本社会はいろんな競争が渦巻いており、ご主人も仕事や人間関係でたいへんなストレスを強いられていると思います。
ですから、帰宅するとホッとして、何も考えず1人ぼんやりしている時間が必要なのでしょう。
しかし、あなたの方も1日中子どもの世話やご近所や親戚とのつき合い、家計への気遣いなどがあったりして、ご主人にいろいろ相談したいと思っても、遅く帰ってきて「疲れているからこの次にしてくれ」と言われ、先に寝てしまわれると不満が募ってきますね。
夫婦のコミュニケーションが少なくなると、互いにぎすぎすしてしまいます。
お子さんはその様子を敏感に感じとり、幼い時には両親が仲良く、自分に関心を向けていたことを思い出して、「あの時に帰りたい、大きくなるのは嫌」という言葉が出てくるのでしょう。
ご主人もこの事態をいいとは思っていないでしょう。
しかし、自分からきっかけを作れずにいるのではないでしょうか。まず、ご夫婦の間で風通しを良くすることか先決です。
ご近所にどちらかのご両親がいらっしゃるなら、事情を説明して休みの日にお子さんを預かってもらい、ご夫婦ででかけてみてはいかがでしょう。
感情をあらわにして、ご主人を責めるようなことになると逆効果です。
深呼吸をして心を落ち着け、穏やかな態度と口調でご主人と話し合う機会を演出してください。
「お母さんは家庭の太陽」と言われるように、あなたが明るく元気でいることがご主人やお子さんに大きな影響を及ぼします。
朝起きてから寝るまでの間、どういう心で過ごし、いかに振る舞い、どんな言葉遣いをしたか、チェックしてみましょう。
明るく積極的な言葉や態度でいると、家庭に元気のもとが根づいていきます。
ご主人に対しては、「おはようございます」「行ってらっしゃい」「お仕事がんばってください」と明るく送り出し、「お帰りなさい」「おやすみなさい」ときちんとした挨拶を心がけましょう。
お子さんにも同様です。「おはよう」や「きょうはお友だちとしっかり遊んだ?お母さんにお話しして」食卓でも、「お父さんお仕事たいへんね。二人だけの食事だけれど、お父さんは今も一生懸命 働いているから、ありがとうと言ってご飯を食べようね。いただきます」
こういう言葉から家庭の文化が作られ、お子さんの心に栄養を与えていくのです。
【月刊「すこ~れ」 303号 〔すこ~れ相談室〕より】