挨拶をきちんとできる子にしたい
夫と2人だけの生活は気が重い
【お悩み】: 私は60歳の主婦です。25歳で結婚し、以前から勤めていた会社で働き続け、3ヶ月前に定年で退職しました。
その間無我夢中で2人の娘を育て上げ、そのうえ姑まで世話をしてきました。
娘2人は結婚をし、姑も5年前に他界して今では夫と私の二人暮らしです。
やっと私の願っていた自由に時間を使える毎日で、お友だちと食事に行ったり、買い物に行ったり、時には孫の面倒を見たりしながら日々を送っています。
ところが、隣にいる夫を見るにつけ、これまでの結婚生活35年の恨みが沸々と思い出され、暗い気持ちになっています。
夫は何とか生活費は入れていたものの、ゴルフ三昧。自分のことが第一で、姑も私に押しつけ、子育てだって私1人でやってきたようなものです。
私は歯をくいしばり、黙って我慢してきました。
それなのに現在に至っても勝手なことばかり。旅行に誘っても「お前1人で行け」という態度です。
夫の介護をしなければならない状況になったときを想像するとゾッとしますし、これからを思うと、どんどん気持ちが重くなるばかりです。
このまま我慢しながら暮らしていくのか、私自身の年金もあるのでいっそのことすっきり離婚して1人で生きていった方が良いのか、心が定まりません。
【アドバイス】: これまでの年月を肯定的に見直して
35年間お疲れ様でした。お仕事をしながら辛抱強く、よくここまで頑張ってこられましたね。
でもその甲斐あって2人のお嬢さんは幸せなご家庭を築かれておられるようですし、お姑さんも無事見送られ、本来ならご夫妻で第二の人生を楽しく送っているはずですね。
最近はこうした熟年夫婦がうまくいかず、簡単に離婚するケースが増えているようです。
人生80年、90年とも言われる時代になりました。
生まれてから結婚するまで30年、それから子育てをして独立させるのに30年。
その後の30年近く長い年月をどう過ごしていったらよいか、どのような生き方をして生涯を閉じていったらよいか、これから老後を迎える人たちの大きな課題となっています。
あなたがたご夫妻は、「夫婦育て」をするこれまでの時期に向き合おうとせず、お互いを理解する努力を怠ってきましたね。
あなたは、その原因は一方的にご主人にあると思っておられるようですが、あなたもご自分の 気持ちを本気で伝えようとしていませんでした。
これからでもまだまだ十分やっていけます。
まずご主人のことも、家族の生活を支えてきてくださったことに感謝をして、これまでの出来事をとにかく肯定的に見直してみましょう。大好きで結婚なさったご主人の良いところがたくさん浮かんできませんか?
完璧な人間は存在しません。ですからこれまでのことで許しても良い点は、潔く水に流しましょう。
お互いに許し合う心が大切です。
後ろ向きにならず、これからの人生に張り合いのもてるような目標をもって日々の生活を充実させていくうちに、ご主人と一緒で良かったと思えるようになるでしょう。
【月刊「すこ~れ」 298号 〔すこ~れ相談室〕より】