3人の子に手を焼く
別居を望む夫
【お悩み】:私は37歳の主婦です。子どもは小学2年と幼稚園年長の娘2人です。
大手商社に勤める夫とは恋愛結婚です。
私は気が利く方ではありませんし、家事も得意ではありません。
子どもの教育は夫の希望で、2人とも私立の一貫教育校に幼稚園から入れました。
生活レベルを競うような人たちの中にいる窮屈さは感じましたが、問題もなく過ぎました。
2年ほど前から夫の帰りが遅くなりがちになり、お酒も入っています。
時々帰らない日もあるようになりました。
聞くと「仕事」と決まった返事をします。
様子から女性の影は無いようですが、子どもが寂しがりますので、どうしても責めてしまいます。
そのうえ、半年前から上の娘が登校できなくなってしまいました。
私自身が苛々してしまい、つい子どもに当たってしまいます。
学校からは、「お子さんのことは焦らず、ご夫婦で見守って上げて下さい」と言われますが、
夫は「おまえの責任だ」と取り合ってくれません。
先日、娘を叱っているところへ帰ってきた夫は、
「疲れた。もう限界だ。これ以上一緒には暮らせない。
このままでは子どもたちが駄目になってしまう。私が引き取るから、別居しよう」
実家からは「面倒は見てやるから、子どもたちと帰って来い」と言われました。
どうしたら良いのでしょうか。
【アドバイス】:共感し、くつろげる家庭づくりを
最近の経済状況が、社会の第一線で働く人びとにかなりのストレスを掛けていることが感じられ、胸の痛む思いがします。
ご主人は、働き盛りの年代です。責任ある立場を任され、上からの期待と下からの突き上げの
板挟みの状況の中で、エネルギーを擦り減らして懸命に働いておられるのです。
家庭のこと、子どものことも考えてほしいというのは、物理的に無理でしょう。
今は、ご主人には会社で、心おきなく働いていただくことです。
あなたは気分を害されたご主人の言葉に右往左往するのではなく、「家庭は私がしっかり守りますから、安心して仕事に専念してください」と宣言して、現況に真正面から取り組みましょう。
母親の中に進むべき道筋ができると、子どもは、それに沿って歩むようになります。
物事は、突然起きるのではありません。
日々の積み重ねがあっての結果です。
これまでの生活を点検し、細やかな心配りや愛情で満たされ、明日の活力を補える家庭づくりを心がけてください。
朝は「おはようございます」の挨拶でスタートし、ご主人が帰宅される時間には家の中を整え、明るい笑顔で出迎えることから始めましょう。
疲れて帰宅するご主人を思いやり、共感することが大切です。
また、子どもはそれ以上に共感され、愛されることを求めています。
子どもをしっかり抱きしめて、「お母さんは、あなたが大好きよ。あなたは、お母さんの宝物よ」と、愛のメッセージを毎日一度は伝えましょう。
【月刊「すこ~れ」 253号 〔すこ~れ相談室〕より】