妻との関係を良好にするには
子どもたちに叱責される夫
【お悩み】:結婚して35年になります。
贈呈式・結婚後も仕事をしながら、2人の息子を大学まで卒業させました。
夫はおとなしい人なのですが、生家に頼ることばかりで真剣に仕事に取り組むこともなく、
63歳の今は家でブラブラしています。
5年前、息子たちとローンを組んで小さいながらも家を持つことができました。
32歳の長男は先月結婚し、別居して暮らすことになりました。息子たちは一生懸命働き、私に
孝行してくれます。
彼らが小さい頃、女性問題で家に帰らなかったことや私に苦労ばかりかけたことを知っているからです。
結婚前夜、長男が夫に「お父さんは僕たちにどれほど寂しい思いをさせたかわかっているのか。
お母さんは朝から晩まで働いて可哀相だ。これからはお母さんを大切にして欲しい」と強く非難している声が聞こえました。
私は、息子は私の気持ちをよくわかってくれているのだ、苦労して育てた甲斐があった、と
うれしく思いました。
一方夫は、長男の叱責に何も言わず、悲しげで険しい顔をしていました。
二男も婚約者がおりますので、そのうち家を出るでしょう。
これから先、私は夫とどのように暮らしていけばよいのでしょうか。
【アドバイス】:還暦過ぎた夫婦の人生こそ本番
長年よく働き、2人の子どもを育ててこられたこと、本当にご苦労様。
また、この不景気に息子さんたちも立派に独立なされたことは、あなたのお手柄だと思います。
しかし、ご主人も仕事が上手くいかなかっただけで、実は一生懸命だったのではないでしょうか?
あなたは一日中働いてこられたのでご主人に細やかな気遣いができなかったのでしょう。
妻のあり方次第で、夫は成功者にもなれば、落伍者にもなります。
また、子どもたちから尊敬されることで立派にもなっていくのです。
今のあなたのように、ご主人に軽蔑の心で接していくなら、ご主人は変わらないでしょうし、
子どもはいつまでも父親をみとめることがないでしょう。
みんなでご主人を責めれば逆効果になります。
「父親のおかげで暮らしてこれたことを演出」することも母親の役割です。
お二人とも還暦を過ぎました。今まで色いろなことがあったでしょうが、人生の60歳はまだ花です。
子どもが巣立った後の夫婦2人の生活が、人生の本番です。
「終わりよければすべて良し」と言われます。
「ご縁」によって夫婦になられらのです。
人生の豊かさは緑の豊かさから生じ、縁を尊ぶことで人生の諸問題を乗り越えられるのです。
現実の夫婦の愛情は、時間の経過でさまざまな表情を示すわけですから、妻の位置にもどり、
妻としての実践に励んでください。
その時、息子さんたちからますます尊敬される母親になることでしょう。
【月刊「すこ~れ」 256号 〔すこ~れ相談室〕より】