子育てに生き甲斐がない
夫の携帯電話に女性のメールが
【お悩み】:私は五十五歳、夫は五十二歳です。
二十七年前に親の反対を押し切って結婚し、娘二人を授かり大切に育ててきました。このたび長女には私たちにとって初孫となる子供が生まれ、二女も三ヵ月後に結婚を控えていて、とても幸せな気持ちです。
ところが最近、夫に不信な行動が見られるようになりました。外泊はありませんが、週に二~三日、帰宅が十二時を過ぎることがあります。
先日、夫の携帯電話を何気なく開くと、特定の女性とメールをやり取りし、会っていることがわかりました。相手の名前には見覚えがあり、ご主人と子供がいる四十歳代の人です。
それから夫の帰宅が遅い日をチェックし、メール内容と照らし合わせると、まったく一致していました。私の幸せ感は吹き飛び、悔しさと情けなさとで身体がぶるぶる震え、もうこれで私たちはおしまいかもしれないと思う反面、二人で築いてきた家庭は絶対壊したくないと強く思いました。
それぞれ家庭があるのですから一時の迷いでしょうし、私が「忍」の一字で我慢すればよいのだと決心しました。ただ、こっそりメールの確認はしています。私はどのような気持ちで毎日を過ごしたらよいのでしょうか。
(東京都世田谷区 H・K)
妻の座に安住していませんか?
【アドバイス】:二十七年間お二人で良い家庭を築いてこられ、まさに幸せの真っ只中、厄介な事件が起きてしまいましたね。娘さんたちもお嫁に行かれ、ご主人もホッとなさったところ魔が差したのでしょう。
あなたは妻の座に安住してはいませんか? 子供たちが独立し、夫婦はちょうどエアポケット状態に陥っているのです。
結婚して二人から始まり、子供を産み育て、やがてまた二人に戻ります。これからが夫婦としての総仕上げの時期に入りますが、これまでどれだけ夫婦で向き合ってきたかが問われます。
成熟した夫婦になっていくのか、このまま惰性で夫婦をやっていくのかの過渡期と言ってもいいくらいです。
今回の事件はご主人はもちろん、あなたにとっても「夫婦のあり方を見直す時期」のお知らせ*・・・・*なのではないでしょうか。
許せないお気持ちはよくわかりますが、このお知らせ*・・・・*をしっかり受け止めて良い緊張感に変え、もう一度ご主人との生活を振り返ってみてください。
「おはようございます」「お帰りなさい」などの挨拶を明るい声でしていますか?
ご主人の好きな食事を心をこめて作っていますか?
生活のここそこにご主人の存在を感じながら暮してみてください。すると、ご主人があなたの存在を感じられるようになるでしょう。
今回の件については無関心を装わず、「最近あなたの帰りが遅いので寂しいわ」とやんわり言うなど(妻である私は気づいているけど、あなたを大切に思っています)というメッセージも必要です。
そして今後は勝手にメールを見るのはやめましょう。夫であっても人のメールを見るのは感心できませんし、あなたの心が騒ぐだけです。
妻であるあなたはドンと構え、先に述べた生活スタイルをしっかり実行し、今日一日、充実感をもって過ごすよう専念してください。
【月刊「すこ~れ」 324号 〔すこ~れ相談室〕より】