指しゃぶりする3歳児
結婚を、と口にする親が煩わしい
【お悩み】:私はある大手企業に勤めるOLです。
仕事を第一にした毎日が楽しく、これまで生きがいを感じて過ごしてきたため、独身のまま三十歳になりました。
両親と一緒に暮らしていますが、この頃は居心地があまり良くなくて悩んでいます。
とゆうのも、両親は私の顔を見るたびに「せめて四十歳までにはお嫁にいって欲しい」と結婚の話をするのです。
今までもお見合いの話を持ってきたりしていましたが、私にまったくその気がなかったので、あきらめてくれたと思い込んでいました。
ところが、最近になってまた、「いつになったら孫の顔を見せてくれるのか」と言われ、今までのように受け流せなくなり、追い詰められているような気持ちにさえなる毎日です。
年老いた両親のことを思うと、たしかにその気持ちもわかります。
私くらいの年齢の女性が子供の手を引いているのをじっと眺めているようすは、正直つらいものがあります。
しかし、親の視線が煩わしくて、ひとり暮らしをしようか、と今は考えています。
親不孝者と言われても仕方がないと思いますが、こんな私はやはりわがままなのでしようか。
(京都府京都市 Y・U)
一度冷静に話し合ってみてください
【アドバイス】:仕事に生きがいを感じ、充実した日々を過ごしているあなたをわがままだとは思いません。
結婚する気になれないのは、仕事が恋人のように魅力的だからかもしれませんね。
あなたとしても、今までだったら受け流せたことがそうできなくなったのは、ご両親の気持ちを痛いほど感じられるようになったからだと思います。
心のどこかで「ごめんね」と詫びながらどうすることもできず、別居を考えるようになったのですね。辛い立場をお察しします。
ご両親が「四十歳までに」とおっしゃるのは、初産の年齢を考えられてのことでしょう。
たしかに、高齢出産にはさまざまなリスクがありますが、世の中には四十歳を過ぎて初産を経験する女性はたくさんいらっしゃいます。
大事なことは、お互いの気持ちをわかりながら、希望を失うことなく日々を過ごせるようになることです。
一度、一緒に温泉でも行って、ゆっくり向き合って話し合う機会を作られてはいかがでしょうか。
結婚の話だけではなく、幼い頃のエピソードや今までの思い出などを話しているうちに心から打ち解けていき、ここまで育ててもらった感謝の気持ちが改めて湧いてくると思います。
心の垣根を外し、純粋な気持ちでの会話によって、新たな展開が期待されます。
あなたがおっしゃるように、一度別居して冷却期間を置いてみるのもひとつの方法かもしれませんね。
いずれにしても、「生命の根」であるご両親に感謝の気持ちを忘れず生活していくことが幸せの源泉であり、あなた自身が輝く道であり、親孝行につながります。
ご両親には「いい出会いがあれば結婚しますので、もう少し待っていてくださいね」と優しく伝えられてはいかがでしょう。
【月刊「すこ~れ」 330号 〔すこ~れ相談室〕より】