会話のない高2の娘
長男の夜尿症を治したい
【お悩み】:私は三十七歳で妊娠七ヵ月、夫は四十歳、五歳の長男の三人家族です。
長男は幼稚園に通う頃から頻尿で、五分後ごとにトイレに駆け込んでいました。
頻尿がよくなると、トイレに行くのをがまんして下着を汚し、今は夜尿症で、三日に一度くらいだったのが毎晩となりました。
病院で診察してもらいましたが、身体には異常ありませんでした。
長男は幼い頃から泣いて騒ぐこともなく、私の言うことをよく聞く、手のかからない子でした。
〝下の子が生まれるまでに、自分で何でもできるように自立させたい〟としつけに心を砕き、ピアノと水泳、学習塾に通わせています。
私もお腹が大きくなってくると、長男に対する感情が荒くなり、「お兄ちゃんになるんだから、しっかりして!」と言ってしまいます。
夜中にもらしても、下着を替えてあげることができないこともあります。
夫は〝冷たい布団で寝かせるのはかわいそう〟と、自分の布団の中に入れて寝かせています。
私が長男に「小学校に入るまでに治さないと、学校に行けないよ!」と注意しても、夫は「あんまりきつく言うな。そのうちに良くなるから」と楽観視しています。
小学校に入る前に、何とか治してあげたいと思うのですが。
(福井市 M子)
三つの視点で振り返る
【アドバイス】:頻尿がよくなったと思ったら、今度は毎日のように夜尿症に悩まされ、お母さんの心が安らがない気持ちはよくわかります。
子供の将来を思えばこそ、習い事に通わせ、自分のことは自分でできるようにと、しつけもつい、厳しくなってしまうのですね。
親の意に反して、子供は成長の過程で、問題やトラブルを起こし、親に何らかのメッセージを放っています。
夜尿症の場合、三つの視点から見直す必要があります。
①親が子供に〝共感の愛〟というエネルギーを常に与えているか?
②夫婦の仲はよいか?
③子供の泌尿器に異常がないか? の順で振り返ってみることです。
ご長男の夜尿症の原因は、お母さんのしつけがあまりにも厳しすぎて、愛情不足に陥り、寂しいことにあります。
親の責任感が強すぎると、わが子に愛情を与えることよりも、規範で厳しく育ててしまう傾向があります。
それが強いストレスとなり、自分は母親に愛されていないのではないか、との不安を抱くようになります。
今、あなたがなすべきことは、ご長男を抱きしめ、微笑みを添えて「お母さんは、あなたが大好きよ」と言ってあげることです。
次に、ご長男の長所を〝容姿容貌・性格・能力〟の三つの視点から、毎日三つずつ考えて書き出すのです。
それを一週間続けてください。きっと今まで気づかなかった美点や長所がたくさん見つかり、驚くことでしょう。
その中から一つでも二つでも、日常会話に入れて、さりげなく言ってあげるのです。
たとえ小さな成功体験でも、お母さんに褒められることで喜びが得られ、自信を持つようになります。
最後に、夫婦の仲をよりよくすることです。ご主人のわが子への愛を思いやり、親の方針を一致させることが大切なのです。
【月刊「すこ~れ」 356号 〔すこ~れ相談室〕より】