2011.06.13 生活アドバイス | メディア情報 | 家族の悩み

娘婿と顔を合わせない長男

【お悩み】:私は五十五歳の主婦です。子供は二十七歳の息子、二十五歳の双子の娘の三人です。無口で何もしてくれない夫と、三年前までは介護が必要な姑と同居していました。

二十五年前、姑や手のかかる幼い長男がいる上に双子が生まれ、私はパニック状態でした。夫に頼ることもできず、とにかく自分が頑張らなければと必死でした。

中学生になった長男は学校に行き渋るようになり、私は父親から厳しく育てられたためか、長男に規範を求め、厳しく叱ることが多かったと今は反省しています。

その後長男は介護関係の専門学校へ行き、仕事に就きましたが長続きせず、一つところに定着しない状況です。

姑を看取り、この二年間で相次いで娘たちが結婚。肩の荷が下りて一安心したものの、長女の結婚相手がなんと長男と同じ中学校の同級生でした。

クラスは違ったものの、「俺はあいつが嫌いだ。昔から感じが悪かった」の一点張りで、娘夫婦が来ると自分の部屋から出ようとしません。

皆がそろう初めてのお正月も、頑(かたく)なに出てきませんでした。

夫も私も長男の大人としてのあるまじき態度を強く諭(さと)しましたが、親として今後どのように対応したらよいでしょうか?

(世田谷区・K江)

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長男に共感し、夫をリーダーに

【アドバイス】:せっかくのお正月に家族全員がそろったにもかかわらず、ご長男がその席に出てこられなかったのですから、あなたが諭したくなるお気持ちもよくわかります。

ご長男の態度は一見わがままに見えますが、実は親以上に辛い思いをしているのではないでしょうか?

双子の娘さんたちが生まれた頃を思い出してください。

あなたが一人で頑張り抜いたこともすごいのですが、ご長男はまだ二歳だったのです。

たくさん甘えたい時期に、お母さんの大変さを身近に感じ、相当我慢していたことでしょう。

充分に甘えられなかった分、エネルギーが不足し、いろいろなことに自信が持てず、心の自立が遅れたのではないでしょうか?

社会人として働いている男性と結婚し、幸せそうな妹たちを見るとますます自信を失い、その上辛かった中学時代を知っている人では、話もしたくないという気持ちもわかります。

この状況をご長男の心の自立の機転にしましょう。まず、ご両親がご長男の辛さに共感し、今のありのままの状態を温かく受け入れてください。そしてご長男の長所、できていることに心を寄せ、大いに認めて評価してください。

また、あなたが当てにしていないご主人には、少し遅すぎた出番ですが、父親として「家庭のリーダー」となっていただくよう、あなたが朝晩の挨拶や「ハイ」の返事など、美しいマナーを心がけてください。

母親から尊敬されている父親の存在は、とくに男の子には、これからの人生を築くための指標になるものです。

ご長男に生きていく力と自信がついたら、きっと家族全員を受け入れ、社会へと飛び立つことでしょう。

あなたの心がけ一つで、その時期は遠からず来るのです。

【月刊「すこ~れ」 363号 〔すこ~れ相談室〕より】