深層心理を子は共有する ~小川健次の子育てセミナー④
3歳の長女が私から離れず手ががかる
【お悩み】:3歳の長女ゆきちゃんと9ヵ月の長男のお母さん、町田市のなおみさん30歳からの質問です。
わが家は共働きで、長女と長男はふたりとも保育園に通っています。長女は保育園では楽しく過ごしているようですが、夕方家に帰ってくるとわたしから離れようとしません。
夕飯のしたく中や長男におっぱいをあげているとき…、いつでもわたしの邪魔をします。どうして長女はこんなにわたしにくっついてくるのだろうと思います。保育園のお母さんに聞いても、これほどべったりする子はいません。
ほかの子のように手のかからない子に育てるにはどうすればいいですか。
【アドバイス】:いつでもべったりくっつかれると、家事も思うように捗りませんね。子どもは皆個性や長所があり、成長の速さも違います。ですから子育てでは、わが子をきょうだいやほかの子とくらべてはいけません。
今なおみさんにとって大切なのは、まとわりつく長女の気持ちを理解することです。
長女は弟が生まれるまで親の愛情をひとり占めしていました。しかし、いまは母親の目は弟に向いています。つまり、長女は愛情不足になっているのです。弟のおっぱいの邪魔をするのは、弟をライバルとして見ているからでしょう。
保育園で先生がいくら優しく接してくれても、母親の代わりはできません。母親の愛情を強く求めている長女の気持ちをわかってあげましょう。
では長女の心を満たすにはどうしたらいいか。最低1日1回、長女を抱いてください。そして同じ目の高さでにっこり微笑んで「ゆきちゃんはママの宝物よ。大好きよ」と、スキンシップ、笑顔とやさしい言葉がけで長女の心に栄養を与えることです。
また、弟の面倒を見てもらう機会を作りましょう。たとえば、掃除をしているあいだ弟を見てもらうように頼むのです。ちゃんと見ることができたら、「ありがとう。ゆきちゃんが見ていてくれたから安心してお掃除ができてほんとうに助かったわ」と、感謝の気持ちを必ず伝えてください。
長女は「ママが喜んでいる。わたしはママの役に立って頼りにされている」と思うようになり、自信がでてきます。
お母さんの愛情で満たされ、自信がつくと、弟への嫉妬もうすれ、まとわりつくことも少なくなるでしょう。
【FMさがみ放送〔スコーレ・スコーレ・スコーレ〕より】