株に失敗し、夫の通帳に手をつけてしまった
保証人になった実家の商売が破綻
【お悩み】: 私は46歳の主婦です。夫は48歳のサラリーマン。そして中学3年生の長男、中学1年生の長女の4人家族です。私の実家は商売をしています。
数年前、近くに大型スーパーができ、その影響で経営が思わしくなく赤字続きです。
「このままでは店が潰れてしまう。銀行から店の改装資金を借りいれたいから、その保証人になってほしい」と兄が頼みに来ました。
そんな大事なことは私の一存で決められないので夫に相談したところ、
「お義父さん、義兄さんもがんばっているのだから」と言ってくれ、今回1回きりということで保証人になることにしました。
しかし、時代の流れにはついていけず、さらに経営上の問題も重なって売上は減少の一途。
結局、倒産してしまいました。
保証人を引き受けたために、私たちも責任を負わされる羽目になり困っています。
実家の兄とも話をしましたが、どうにもならないことがわかり、ショックで食事ものどを通りません。快く保証人を引き受けてくれた夫にも申し訳なく、今後どのようにしていったらよいでしょうか。
【アドバイス】:兄を憎まず、気持ちを切り替えて
実家のこと、ご両親のこととなるとなかなか他人事のようにドライに割り切ることができにくいものですね。
「もう少しお金があれば立ち直れる」とお兄さんから頼まれれば、なんとかしてあげようと思われるのも無理のないことかもしれません。
あなたも一家の主婦として、家計をやりくりしながら堅実に日々の生活を営んでこられたのだと思います。
子どもさんたちも、これから学資にお金がかかる時期になってまいります。
そんな状況の中、ご主人が保証人の印鑑を押されたのは、ご両親やお兄さんを思うあなたのお心を思い、なされたのだと思います。
まずそこに感謝して、これからはご主人を助けて頑張ってください。
夫婦がしっかりと心を一つにして頑張っていける時は、子どもは親に無理を言わないものです。
今は物があって当たり前、親にしてもらって当たり前の風潮がありますが、これは子どもたちにとって決して良くありません。もう少しお金があったらいいのに、という中での子育てが一番よいのです。
一つの物を大切にし、少しの物にも感謝をするという、人として一番大切な心を育てることができます。
お兄さんに不足を抱いている間は、なかなか気持ちが前向きになりません。
過ぎてしまったことは後戻りできませんので、よい勉強をしたという思いに気持ちを切り替え、そのお金は天に貯金したのだと考えてはいかがでしょうか。そんな素晴らしい貯金は、いつか必ずあなたの身にプラスの形で返ってくると思います。
これからは保証人にはならず、きちんと断るのが一番です。
断ることのできない間柄の場合は、自分たちの経済的に許す範囲でお金を渡し、「少しですがお役に立ててください」というのが一番よいのではと思います。
【月刊「すこ~れ」 302号 〔すこ~れ相談室〕より】