おもちゃを貸せない一人っ子の三歳の娘
先生から「落ち着きがない」と言われた長女
【お悩み】:私の夫は38歳で自営業を営んでいます。
子どもは長女小学3年生、二女1年生で4人家族です。
近くには夫の両親と妹家族が同居しており、夫の両親はわが家の仕事を手伝ってくれています。
私も夫の仕事が忙しい時は手伝いますが、その他に時間的には自由な販売の仕事をしています。
その上、行事の多い町内会の役も任せられ、たいへん忙しい毎日を送っています。
長女は学校で宿題を提出せず、忘れ物も多くて落ち着きがないと注意されてしました。
私の日常生活の多忙さが原因とわかってはいるものの、忙しさに気持ちばかりがあせり、
娘のことを思うと心が痛みます。
どのようにしたら落ち着いた日々を送ることができるのでしょうか。
【アドバイス】:「お帰りなさい」と笑顔で出迎えて
家内工業は時間のけじめがつけにくいので、忙しい時は家中の手を借りながら期限を守り、納めなければなりません。
また、反対に暇な時もあるかと思いますが、何事も思うように予定を立てるのは難しいことでしょう。
その上ご自分のお仕事や町内会のことなどで落ち着かない生活は、さぞ大変なことだとお察しいたします。
しかし、ご長女の学校でのようすを考えてみますと、妻として、母親として、また嫁としてのあなたが一番大切にしていかなければならないことは何でしょうか。
それは、母親としてお子さんと充分にかかわり、お子さんの思いを分かち合い、やさしい共感の言葉掛けをしながら、親と子の絆を深めていくことです。
そしてまた、夫をリーダーとし、妻のあなたはサブリーダーに徹することです。
あなた自身のお仕事のことを、ご主人はどのように考えておられるのでしょうか。
家の仕事はご両親も手伝ってくださることから、あなたの息抜きのために仕事を持っておられるのだとしたら、今一番大切なのは何かをよく考えてみてください。
ご長女の問題は、あなたのおっしゃるとおり、あなた自身の日々の生活姿勢を見直すことが大切です。
たとえば、子どもが家に帰ってきた時、夫や祖父母が家に居てくれるから、自分はいなくてもいい、という思いがありませんか。
どんなに夫や祖父母がお子さんを可愛がってくれてはいても、子どもはお母さんに「お帰りなさい」と笑顔で出迎えてもらいたいものなのです。
忙しい中でも家族に心を通わせ、父親とともに仕事に向かうお母さんの姿は、子どもに喜びと安心感を与えるのです。
明るく温かな家庭作りのために、朝は一番に起きて身支度を整え、夫や子どもに「おはようございます」と挨拶が交わせるように、家庭の雰囲気を作る努力をしていきましょう。
【月刊「すこ~れ」 312号 〔すこ~れ相談室〕より】