2020.04.12 生活アドバイス | 子育ての悩み

長男の吃音(どもり)に悩む

【お悩み】35歳の主婦です。子どもは小学2年の長女、幼稚園年長組の長男、1歳の次女の3人です。

長男のどもりのことでご相談します。

長男は生まれながらの左利きでした。
左利き用の道具はたくさん出回っていて、不便を感じる時代ではないことは知っています。

それでも左で書いている姿には違和感を覚えますし、

学校に行ってからの習字や英語も心配でした。

幼稚園に入る前になんとか直してしまいたいと思った私は、長男が何かを握るごとに持ち直しをさせました。
特に嫌がることもありませんでしたので、続けていました。

長男は「どうしたいの」と聞いてもはっきりしない性格です。

どのくらい経った頃だったでしょうか。

長男がどもり始めました。
最初は言葉が出にくい程度でしたので、気にすることは無いと思っていましたが、次第にひどくなってきました。
代わりに喋って上げたいほどに、言葉が出ません。

 

ゆっくり話すように言うのですが、効果はありません。
次女に手が掛かりますので時間に追われる感があり、私自身が長男のどもりにイライラが募ってしまいます。

このまま直らないと、学校に行くようになって勉強にも支障が出るでしょうし、いじめられるのではと心配です。

どうしたら、どもりを直せるのでしょうか。

 

 

【アドバイス】: 個性と捉え、ゆとりある生き方を

 

わが子に周りの子と違うところを見つけたとき、親は色いろな思いをするものです。

それが優れていると思えれば、自慢を伴った安心感になりますし、劣っていると思うと、
イライラがつのり不安になります。

子どものことを思うが故に、どうしても自分の価値観が優先されてしまうのですね。

社会が自由で多様化し、物事を一定の価値観で計る時代はなくなりました。
人と違うことに価値観を見いだす事も大事なことではないでしょうか。

 

左利きの人は右脳が発達していると言われ、優れた感性を持ち、芸術などの分野で素晴らしい活躍をされている方が多くいます。

チャップリンやアインシュタインもそうでした。
多少の不便は、それをクリアするための知恵を育んでくれます。
左利きは、無理に直さないでおきましょう。

左利きを矯正されるのは、子どもにとって相当のストレスになります。

その上に話し方まで注意されると、その緊張は大きくなり、なおのこと言葉は出にくくなります。

母親のイライラが子どもをどもりにしていると言えるのです。

言葉が出るまで、笑顔とゆったりした気持ちで待って下さい。

そして、一日に一度は抱きしめて、「大好きよ。お母さんの宝物よ」と伝えましょう。
子どもが満足するまで、愛を注いで下さい。

どもりを直すことよりも、一つの個性として捉え、子どもの持っている天性を伸ばせる親の生き方を心がけましょう。

ヘミングウェイもどもりでした。
一つの長所が伸びることで、欠点・短所はその陰に隠れて見えなくなるものです。

【月刊「すこ~れ」 249号 〔すこ~れ相談室〕より】