受験勉強中の小5の長男 親に嘘をつく
グチ・悪口をいう夫
【お悩み】:夫の愚痴・悪口に耳をふさぎたくなるような日々を送っております。
私は55歳、夫は58歳で社会人の長女と大学院生の長男の4人家族です。
夫はJA(農協)に勤務しておりましたが、人間関係が苦手で、職場でも親しい友人もいないまま定年を待たず退職しました。
私はケアマネージャーの資格をとり、訪問看護の仕事をしていますが、充実した日々を送っています。
外で働いている時は、生き生きとしていられるのですが、家に帰って、夫の口をついて出る人の悪口やマイナスの言葉に、家庭は安らぎの場どころか疲れが増す場になってしまうのです。
夫は何でも自分は正しいと思いこみ、人の批判ばかりしていますが、私から見たら余りにも自分に甘く少しも自分が見えていないと思うのです。
長女は近く家を出てアパートを借りて独立すると言い、長男も就職先が決まったら家を出たいといっています。
夫は子どもの頃、親から愛されず、寂しい思いをしたと話してくれたことがあり、それを考えると可哀想とは思うのですが、自分の人生は、自分の努力でのり越えて欲しいと思ってしまうのです。
私も、たった一度の人生をのびのびと、一人になって思いきり歩いてみたいと思うこの頃なのですが、我がままでしょうか。
【アドバイス】:孤独な夫の心を察し長所を認める
人のために精一杯働いておられる貴女の立場からしたら、悪口や批判ばかり聞かされるのはたまらない事でしょう。
不快だと思います。その気持ちはとてもよくわかります。
たしかに貴女は能力もあり、何でも前向きにできる方で、御主人が自分は正しいと思っているのと同じように、貴女も私は正しいと思っているのではないでしょうか。
貴女自身が無意識の内にお子さんに、御主人の愚痴をこぼしてはいなかったでしょうか。
母親を通して父親を見ますから、その視線を御主人はキャッチしていて、心の底は、孤独で寂しい思いの日々だったのではないかと察します。
職場で心を許せる仲間がいなかったが故に、貴女に心のうさを晴らし、気を許して悪口を言っているのでしょう。
また、生育歴の中で愛されなかったという、心の飢えが結婚後も埋められず、常に求め続けているように思えます。
日常の会話のやりとりで、御主人の長所を引き出し、その部分を認めほめることを心がけてください。
思う存分夫を受け入れ、その切なさに共感し、心ゆくまで開いてあげるべきです。
自分の妻子から疎んじられていて、夫に男らしくあれと望んでも、それは難しいでしょう。
夫の長所を認め、それを態度や行いに出していき、幸せを家庭の外に求めず、ここまで歩んできた夫婦の日々に思いをはせ、妻としてのあり方、生き方を日常生活の中で真剣に実践してください。
貴女のことを本当に考えているのは、御主人なのですから。
【月刊「すこ~れ」 239号 〔すこ~れ相談室〕より】