長男のアレルギーがひどくなった
長男の携帯通話料が高額
【お悩み】: 私は四十六歳の主婦です。四十九歳の夫と二人の息子の四人家族です。
私の心配の種は、十九歳の長男です。最近携帯電話の使用料が増え、月に二万五千円にもなってしまいました。頑張って受験勉強をしているので少し甘くなっていましたが、請求書が届くたびに叱っていました。長男はそのつど謝るのですが、まったく改めようとしません。
そしてこの春大学に入学し、一人暮らしを始めました。「友だちもできて、すごく楽しくやっているよ」と連絡があり、家から離れて自立するようになったと安心していました。
ところが先日、一ヵ月で十八万円という携帯電話の請求書がきたのです。私はびっくりするのも通り過ぎ、怒り心頭に発し、息子のアパートに駆け付けました。長男は、「アルバイトをして自分で払うつもりだった」と言い訳をしましたが、携帯電話を取り上げで帰ってきました。
しかし、携帯電話がなくて友だちとうまくいっていないのではないかとか、勉強に身が入らないのでは、と毎日気になって仕方ありません。
これまでも何かと問題を起こしていた長男です。いつになったら私の苦労をわかってもらえるのでしょうか。
ご主人にすべてを任せ、見守る
【アドバイス】:息子さんに対する気持ちが今のまま変わらなかったら、残念ながらあなたの苦労は一生理解されないばかりか、息子さんの自立を妨げ、あなたは悩み続けることになります。
これまでの一九年間を振り返ってみてください。ご長男から目を離さず、あれこれ干渉しては不安になり、その上失敗させないように先回りしたり後始末したり。過保護に育ててきたのではありませんか?息子さんは小さい頃から「僕が何かをしても、お母さんが必ず何とかしてくれる」と刷り込まれてしまい、責任のある生き方ができなくなっているのです。
もうひとつ気になるのは、父親であるご主人の影が薄いことです。子供は十二、三歳頃まではお母さんと潜在意識で結ばれていて、お母さんの愛情をたっぷり受けて元気に育っていきます。それを土台にして思春期に入り、お父さんという壁を乗り越えて大きく成長して、人間社会で生きていく社会性を身につけていきます。お父さんが出番の時に、選手交代がうまくできていないように感じます。
今回、つい感情的になって携帯電話を取り上げてしまいましたが、それで解決する問題ではないのです。電話がなければ家からの連絡もつきませんし、今の時代、必需品になっています。自分の置かれている状況を念頭に、どのくらいなら使ってよいかなど具体的なところから考えなくてはいけません。できるなら父子二人でじっくり話し合う機会を作ってください。そしてあなたは息子さんから気持ちを離し、ご主人にすべてを任せ、信じて待ちましょう。そのためにもあなた自身がこれからの人生を建設的に考え、行動していくことを心がけて下さい。
たかが、携帯電話のことですが、息子さんとあなたにとってこれからどのような生き方をしていくか、人生の大切な岐路にあると思います。
【月刊「すこ~れ」 319号 〔すこ~れ相談室〕より】