部活で家族の団欒(だんらん)がもてない
話題がかみ合わない
【お悩み】: 私は52歳の主婦で、主人は公務員です。
長男は一浪後、大学を卒業して大阪の銀行に勤めています。
次男は大学受験に失敗した後、浪人生活を拒んで、自動車の修理工場で働いています。
主人は穏やかな人で、今日まで特別な問題もなく平穏な生活を営んできました。
私は、次男が幼稚園に通うようになった頃から和裁を習いはじめ、今では高級な反物も多く扱うようになっています。
自宅で仕事をしていますので、夫や子どもが帰宅するまで、昼間は一人きりです。
寂しさをまぎらわせるためにテレビやラジオをつけて音声だけ聞いて仕事をしている状態です。
子どもが同級生だったお母さんや、学生時代の同級生と会う機会がありますが、私は口べたなので皆と話題がかみ合わず、自己嫌悪に陥っています。
最近、自分でもおかしいのではないかと思う事もあり、親しい人に聞いてみたのですが誰も
「変だ」とは言いません。
息子たちもお嫁さんを迎える年頃ですが、相手の両親と上手な話し方ができず、子どもたちに
迷惑をかけてしまうのではないかと、心配です。
【アドバイス】: 先ず、聞き上手になる
お子さんたちも各々就職されて一安心ですね。
毎日、高級な着物を仕立てられることは、さぞ気を遣われてお疲れのこととお察しします。
友だちと話される時、その輪に入れなかったり、話題がかみ合わない、と悩んでおられるご様子ですが、あなたが自分を評価されるほど他人はそうは思ってないものですよ。
あなたの場合は、どちらかというと物事を否定的に受け止められる傾向があり、不安や恐れが
先に立って、余計に委縮されているのでしょう。
どんな人でも自分の得意な分野や良く知っている内容は、
例えば、あなたの場合は、高級な着物の仕立ての技術をもたれているのですから、
この分野については自信をもって話すことができるはずです。
逆に、不得意なことについては、誰でもあなたと同じように不安を抱くものです。
今、あなたにとって必要なことは、自分に自信を持つことです。
自分に長所を、1日に3つ、一週間にわたって書いていくと、新たな自己発見や自己改革への
ヒントが見い出せるのではないでしょうか。
また、地域のボランティア活動などに参加して、善意の人の輪の中で話し合うことも効果があるでしょう。
相手の長所を尊んで関わることを心がけてください。
そして“話し上手は聞き上手”と言われるように、自分の知らない話題に対しては
集中して相手の意見に耳を傾け、相づちを打ったり、質問をしながら関心を示していくと、相手があなたに好感を抱くばかりでなく、結構、自分自身の知識にもなり、友情も深まります。
【月刊「すこ~れ」 191号 〔すこ~れ相談室〕より】