独り暮らしを貫く母
義父母に振り回される生活が不安
【お悩み】:わが家は三十歳の夫と三歳の長男の三人家族です。結婚して七年になります。
夫は両親に逆らうことのない、素直なやさしい人です。他人にも親切で、困っている人を放っておけないので、友人がたくさんいます。
私たちは大阪で知り合い、結婚式を挙げました。義父より「福岡の両親が高齢で病弱だから、福岡に行ってほしい」と言われ、私たちは福岡へ行きました。
九州での新婚生活が始まって一年が過ぎた頃、再び大阪の義父から、「こちらで支店を出すので、お店を経営してみないか?」との申し出があり、開店準備が進む中、再び大阪に戻りました。
私は大阪の実家に近くになり、長男を妊娠、出産。安心して育児ができましたが、産後すぐにお店を手伝いながらの子育てとなりました。
しかし、経営状況が厳しくなった時、また両親から福岡へ行くように言われ、そのようにしました。
夫は両親の言いなりになって振り回され、これからもこのような生活が続くのかと思うと不安です。
私は今後、どのように関わっていけばいいのでしょうか?
(福岡市・M子)
与えられた条件に上手に合わせる
【アドバイス】:わずか数年の間に福岡と大阪を何回も移動し、経済的にも精神的にも不安定な生活が続いたうえ、育児と仕事を両立して、よく乗り越えてこられましたね。
引越しのたびに荷造りや手続きをしなければならず、さらに、新しい環境での生活は、言葉に言い尽くせない苦労があったことと思います。
めまぐるしく変わる環境の中で、一生懸命取り組まれてきたあなたに、ご主人は感謝しているのではないでしょうか?
あなたから見ると、親の言いなりになっているご主人を「自己主張のできない人」と思えたのでしょう。しかし、物事はすべて二面性を秘(ひ)めています。
祖父母の面倒を見ながら、新しい環境に慣れたころにまた、大阪への転勤……。
これは嫁を思う義父の思いやりで、それによって実家が近くなり、あなたも安心して出産や子育てができたのです。
また、あなた方が福岡へ再び行くことで祖父母の喜びや力となり、ご両親に安心してもらえたことは大変な親孝行です。
自分たちのことを優先する人の多い中、親の願いに添(そ)った生き方のできるご主人は、誠実な方と言えましょう。
長い人生を生きるには、環境に適応していく能力と技術が必要です。
〝若いときの苦労は買ってでもせよ〟と言われるように、嫌々(いやいや)やるのではなく、ご主人のようにスパッと肚(はら)を決めて行動に移すことです。それによって、良い人との出会いや良い環境を作っていけるのです。
適応するとは「自分に与えられた環境や条件に、上手に合わせる」ことです。それができた程度、環境と自分とがピタッと合うようになり、不安や不満は減少していきます。
厳しい社会情勢にあっても、夫婦の絆が固く結ばれていれば、たとえリストラや転職を余儀なくされても、乗り切っていけることでしょう。
【月刊「すこ~れ」 348号 〔すこ~れ相談室〕より】