2020.05.18 生活アドバイス | メディア情報 | 夫婦の悩み

浪費家の夫に気持ちが冷めた

【お悩み】:私は三十八歳の主婦です。

四十歳でサラリーマンの夫、十五歳と十二歳の娘の四人家族です。

夫の優しく、さっぱりした性格が好きで結婚しましたが、二人の子供が成長し、手がかからなくなった頃から夫の浪費癖がひどくなってきました。

夫は家族に関心がなく、まったく自己中心的で、休日は行き先も言わず一人で出かけてしまいます。

そして通信販売などで健康器具やラジコン、サプリメントなど使いもしないものを買い込み、自分の部屋にためこむのです。私が掃除がてら不要なものを処分しようとすると、ひどく怒ります。

生活費はぎりぎり使う分を渡してくれますが、自分はカードで好きなものを次々と買い、ボーナスはその穴埋めに使うようで、私にはボーナスの額を教えてくれません。

そんな夫に気持ちも冷めてしまい、娘たちに愚痴をこぼすことも多くなりました。娘たちも父親をあてにしたり、頼ったりしていません。これで家族といえるのだろうかと悩むのですが、離婚する勇気もありません。

どのように日々過ごしたらよいでしょうか?

(東京都町田市 Y子)

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原点に戻って、立て直す努力を

【アドバイス】:あなたにとって、ご主人の使わないものが部屋を占領しているのは我慢ならないことでしょう。

お子さんたちも小さい頃のように父親の後を追わなくなり、ご主人も一抹の寂しさを感じておられるのではないでしょうか。

母親は子供たちにどう父親の存在を伝えていくかが大切です。

家庭を顧みない父親を、子供たちは母親を通して冷めた目で見ているのではないでしょうか。

ご主人も〝頼りにされない自分〟を痛いほど感じているに違いありません。

家庭は活力再生の場といわれ、一日の心と体の疲れを癒す港です。

ご主人にとって、その癒しの場が家庭にないとしたら、どこに求めたらよいのでしょうか?

人によってはギャンブルやお酒、異性関係などそれぞれです。

ご主人は物を買って身のまわりに置くことで、無意識のうちに心寂しさを満たそうとしていると思われます。

それをあなたが無断で処分しようとすると怒るのです。

しかし、あなたは離婚する勇気はなく、「これで家族といえるのか?」と疑問を持っておられます。

今一度、原点に戻って立て直すための努力をしてみましょう。

家族から無関心でいられるのは寂しいことです。

浪費をするといっても、働いてくれていることに感謝し、朝の挨拶や出勤時の見送り、食事への心配り、労いの言葉など、勇気を持って実践してみてください。

初めは照れくさかったり、ご主人からよい反応がないかもしれませんが、あきらめずに続けましょう。

そして、どんなことがあってもお子さんたちに父親の悪口を言わないことです。

お父さんを大切にするお母さんの姿を見て、少しずつお子さんたちの気持ちも変ってくるでしょう。

幸せに暮らすため、家族の絆を取り戻すための一歩を踏み出し、自身を高める時です。

【月刊「すこ~れ」 350号 〔すこ~れ相談室〕より】