母の看病に冷たい弟嫁
出産を機に、夫が身勝手に
【お悩み】:私は三十四歳の主婦です。夫は会社員で三十八歳、子供は一歳と三歳の男の子二人です。
結婚当初はとても仲の良い夫婦でしたが、子供が生まれてから夫の態度が変わりました。
次第に元気がなくなり、子供の世話もまったくしてくれません。最近では子供たちも夫のそばに寄りつかなくなりました。
土日になるとパチンコに行くか、家の中でゴロゴロ寝ています。
パチンコではかなりお金を使い、家計費が足りなくなることもあります。
私は一人で子育てをしなければならず、いつもイライラしている状態です。
私が小学三年の時に両親は離婚し、当時の母の辛そうな姿を思い出すと、つい夫を責めてしまい、怒鳴りあいのケンカになってしまいます。
夫の実家は自営業で、母親が忙しく働いていたため一人で過ごすことが多く、寂しい子供時代を過ごしたと聞いたことがあります。
気の毒だとは思いますが、あまりの自分勝手さに、どうしても腹が立ってしまうのです。
これでは一緒にいる意味がないように思えますが、どうしたらよいでしょうか?
(東京都世田谷区 M・S)
夫に母親のごとく愛情を与える
【アドバイス】:精神的にも落ち着かない状況の中での子育ては、あなたにとって大きな負担でしょう。
しかし、自分勝手なご主人に腹を立て、責めるばかりでは何も解決されません。
出産を機に、夫婦間に溝ができ始めたようですが、ご主人はあなたを子供たちに取られてしまったように感じておられるのではないでしょうか。
ご主人は小さい頃に埋められなかったお母さんへの思いを、あなたに求めていたのだと思います。
それが叶わず、自分の世界に閉じこもってしまったのでしょう。
子供たちは、両親の仲が良い家庭で育つことが一番の幸せです。
家庭を安らぎの場所としてすくすく育っていくのです。
その家庭を作る夫婦がいがみ合っていたら、どうなるでしょう。
子供たちは両親のことが心配で心を痛め、健全に育ちにくくなります。
また、家庭は夫婦にとっても安らぎの場所でなければなりません。そのためにはお互いに信じあい、支えあい、また甘えることも必要です。
ご主人の満たされていない部分を、母親のごとくやさしく埋めてあげましょう。
そうすることで、あなた自身の心も温かくなり、やがてご主人からも支えてもらえるようになるでしょう。
子供と母親は、お腹の中にいる時から一体感で結ばれていますから、自然と母親としての意識も生まれてきます。
しかし父親は、実感のないまま、ある日突然、父親になってしまいます。
ですから何をどうしたらよいのかわからず、子供と接することが苦手な父親もいるのです。
「少しは子供と遊んでよ」「手伝ってくれない」など不満の言葉ではなく、「パパに『飛行機』してもらうのが大好きみたいよ」「~してもらってとても助かったわ」など、明るい言葉でお願いしたり、感謝の気持ちを伝えてはいかがでしょうか。
父親としての自覚も芽生えるでしょう。
【月刊「すこ~れ」 353号 〔すこ~れ相談室〕より】