6歳の男の子の指しゃぶりがなおらない
悩みを抱える長女への接し方は?
【お悩み】:私たち夫婦には、高校一年の長女と小学 六年の二女がいます。
ある日、長女が学校から帰ってくるなり、「もう学校には行かない!」と泣きながら言いました。
私は突然のことでびっくりしましたが、長女が落ち着くのを待って話を聞きました。
「登校して教室に入り、席に着くと、もう机から顔が上げられない」
「先生に名前を呼ばれて返事はするけれど、顔が赤くほてって頭を上げられない」
「先生や他の生徒が自分をどう思っているのか、不安と怖さで胸が苦しい」
などと言って泣くのです。以前から一人でずっと悩んでいたのでした。
親から見ても娘は成績がよく、背も高くスラーッとして、顔も可愛いと思います。
私はいろいろと褒めようとしたのですが、「お母さんには私の気持ちなんて分からないのよ!」と言われてしまいました。
長女が三歳の時に夫の浮気が発覚しました。
口論の絶えない一時期はありましたが、それ以外は平穏な家庭環境で育ててきました。
親として、子供にどう接してやればよいでしょうか?
(大阪市 E子)
感情を受け止め、長所を褒める
【アドバイス】:お嬢さんから突然悩みを打ち明けられて、 さぞ驚かれたことでしょう。
また、苦しい胸のうちを誰にも話せずに、一人で苦しんでいたお嬢さんを思いやると、胸が痛みます。
思い切ってあなたに打ち明けたことによって、少し楽になられたのではないでしょうか?
ご夫婦には過去に離婚の危機があったのですね。
家庭の中は言い争いや冷たい空気が漂い、お嬢さんは寂しく、悲しく、時に恐れを抱きながら小さな胸はつぶれそうになっていたことでしょう。
今は元の夫婦生活を取り戻され、幸せに暮らしておられるのですね。
本来、幼い子は、母親からスキンシップや、やさしい笑顔、愛を育む言葉を与えられることで、生きるエネルギーを充電することができるのです。
それによって、親子の信頼関係がつくられ、安定した情緒と自立心の旺盛な強い子に成長するのです。
しかし、幼い時に受けたマイナスの体験は、潜在意識にインプットされます。
自己を否定し、自分に自信が持てず、他人との協調がうまくできないのです。
普段のお嬢さんは、明るく、勉強もクラブ活動も頑張る真面目で素直な性格とのこと。
今は彼女の思いや感情にしっかりと共感し、受け止めてあげてください。
次に、お嬢さんの美点や長所を容姿容貌・性格・能力の三つの視点から毎日三つずつ考えて、一週間続けて書いてください。
これは、と思うものを会話の中でさりげなく言って伝えるのです。さらに、どのようなことでもよいので、小さな成功体験を積ませて評価し、褒めてあげることで、失った自信が育ってきます。
身に起きたことすべて学びととらえて、自分を成長させていけば、お嬢さんとの信頼関係を取り戻すことができます。
【月刊「すこ~れ」 357号 〔すこ~れ相談室〕より】