幼稚園を嫌がる4歳の娘
何度も手を洗う息子が心配
【お悩み】:我が家は三十八歳の夫、三十六歳の私、小学四年生の息子の三人家族です。
息子は読書が好きで、学校でも家でもよく本を読んでいます。
でも、男の子は外で元気に遊ぶもの、と私は思っていますので、スポーツが好きな、たくましい男の子に成長してほしいと願っています。
そんな思いから、野球や水泳、剣道などいろいろと体験入会させてみましたが、どれもピンとこないようで、一ヵ月くらいで「ぼくには向かない」と辞めてしまいます。
どんなスポーツならやってくれるのだろうかと、あきらめきれない気持ちが私にはありますが、別の悩みも出てきました。
最近の息子は、外から帰宅した際やトイレから出てきた時、ゴミ箱など汚いものにちょっとでもさわったあとに、何度も手を洗うのです。
一日に何回も、せっけんをつけてゴシゴシ洗うのです。私が「そんなに洗わなくても大丈夫よ」と言っても、気が済むまで洗っています。
これは何かのサインなのでしょうか? 気になるし、心配です。どう対処したらよいでしょうか?
(川崎市・F美)
好きなことを伸ばす
【アドバイス】:手洗いやうがいは、しつけとしても、風邪やインフルエンザなど感染症の予防にも大事なことですね。
しかし、このように頻繁に手を洗う行為は、あなたが気にされているとおり、「親へのシグナル」です。
息子さんはスポーツで体を動かすことよりも、本の中で冒険したり、主人公に感情移入してその世界で楽しむほうが好きなのです。
子供にもっと本を読んでほしいと願う親が大勢いるなかで、息子さんの本好きは素晴らしいことです。あなたは読書家の息子さんを誇りに思い、もっと褒めてあげてください。
「それはどんなお話?」「面白そうね、読み終わったらお母さんにも読ませてくれる?」と、息子さんの読んでいる本に興味を持って話しかけたり、話題にしてみてください。きっと息子さんは、いきいきと物語のあらすじを教えてくれるでしょう。
母親として、たくましい男の子になってほしいお気持ちはわかりますが、体験入会はイヤイヤお母さんの要望に応えているのです。
お母さんを悲しませたくないから「イヤ」とは言えず、ちょっとやってみるけど苦痛でならないのでしょう。それが過剰な手洗いとなって表われているのです。
子供は、好きなことに打ち込んでいる時にいちばん心が開放され、持っている能力を伸ばすことができます。読書の力が伸びると、他にもいろいろなことに興味が広がり、それにともなって自ずと心と体が成長します。
息子さんのいちばんの理解者となるよう、好きなことをどんどん応援し、信じて見守ってあげてください。
【月刊「すこ~れ」 360号 〔すこ~れ相談室〕より】