自分から行動して欲しい
八方塞(はっぽうふさがり)で別居中
【お悩み】:私は四十歳、夫五十二歳、長男十八歳、次男八歳で、夫とはただいま別居中です。夫は不動産業を営んでいましたが、多額の借金ができ、私の実家の持ち家まで手放す迷惑をかけています。
今は形だけの離婚ですが、正式に離婚すれば子供の児童手当もあるので、離婚を視野に入れて考えています。
このたび、長男は大学生になりました。入学金はまだ支払っていません。
夫は、いま少し猶予の手続きをとってくれれば、お金の都合をつけるからと言っています。
以前から私たちの夫婦仲は決して良いとは言えませんでした。
夫から「いつも上から物を言うお前が嫌いだ」と言われていました。
現在私は働いていますが、上司に気を遣い、大変なストレスを抱えています。
持病の心筋症もあり、転職も考えています。
努力して大学に合格した長男のためにも、私自身が死にものぐるいで働かなくてはと思うのですが、離婚や転職を考える中、経済的には逼迫しています。
このような八方塞がりの状態で、何をどのように考えたらよいのか、思考能力も低下して方向が見えません。
(広島市 K代)
健康を取り戻し、妻のあり方を振り返る
【アドバイス】:病弱なあなた一人の肩に、色々な苦難がのしかかってきたようですね。
何をどのように考えたらよいのかわからないと言われますが、どんなに難しくもつれた糸でも、落ちついて対処すれば必ず解決への糸口は見つかります。同様に、人生はどんなに行き詰っても、どこかに道はあるものです。
どこから手をつけたらよいのか考える時、目の前にある喜び、たとえば、大学に合格されたご長男の吉事(きちじ)を家族で喜ぶことで、糸口が見つかるのではないでしょうか?
幸い、ご主人は入学金を都合すると言ってくださっているのですから。
あなたは、ご主人から「いつも上から物を言うのが嫌いだ」と指摘されています。一歩譲って、妻としてのあり方を振り返ってみましょう。
夫婦の危機を乗り越えることは、何より子供たちに安心感を与えます。
あなたのご実家にまで迷惑をかけたご主人ですが、どちらが正しい、正しくないとか、善い悪いなど言っても、解決にはつながりません。
のべつ不安で暗い心でいると、あなたの身体の精気が失われ、ひいては心筋症という辛い病気を引き起こしているのです。
今、一番大切なことは、ご自分の健康を取り戻すことです。
そのためには日常の生活習慣を見直し、心配や悲観したり、取り越し苦労するのをやめて、心の切り替えを早くすることです。
人間らしく生きるための道の学びも必要かと思います。人生を生きていく上での「負の要因」の捉え方を学習することで、人との関わりも円滑になっていきます。
【月刊「すこ~れ」 368号 〔すこ~れ相談室〕より】