親の会社に勤め自堕落な日をおくる夫
夫との間にすきま風を感じる
【お悩み】:私は、三十五歳の主婦です。
二歳年上の夫とは二十五歳の時に恋愛結婚をして、七歳の娘が一人います。
結婚してから三年間くらいは、たいへん幸せな日々でした。
子どもを産み、育児に専念している時、銀行員である夫は昇進し、今まで以上に忙しくなり、
私の思い描いていた結婚生活は、何でも話し合える明るい家庭だったのです。
娘も小学校に入って不安なのに、夫との間がこのような状態では、うまく育てられないような気がします。
夫は夫なりに、一生懸命働いて、マイホームを持って家族を幸せにしたいという夢も持っているようですが、私はそれより先に、夫婦の間では、もっと大切なものがあるのではないかと感じています。
この私の考え方は間違っているのでしょうか。
アドバイスをお願いします。
【アドバイス】:無口なのは思いやりなのかも
思い描いていた結婚生活が、現実とかけ離れた時、気持ちが萎えてしまい、先行き心配になることや、マイホームよりもっと夫婦間で大切なものがあるのでは、と思うお気持ちは決して間違っていません。
とても大切なことにお気づきだと思います。
ご主人も家族を思い、一生懸命お仕事をされた結果、昇進なさったのでしょう。
昇進されたことで、今まで感じなかった上司からの圧力、同僚からの羨望、部下からの期待、
背負われるものが今まで以上に大きくなり、ストレスもかなり感じておられることと思います。
そこで家庭の役割も、それまで以上に大きくなってきます。
無口になっておられるのは、会社の愚痴を家庭に持ち込まないための思いやりと捉えてみてください。
無理に話をしてもらうのではなく、まず「おかえりなさい」とやさしく笑顔で迎え、お食事の時は、ご主人の好きな物を必ず一品つけて、娘さんのいい報告をしてみてください。
ただ、疲れがひどい時はそっとしておくのが一番です。
マイホームを持ちたいという夢がご主人の仕事の原動力になっているかもしれませんね。
ご主人に一度お手紙を書いてみてはどうでしょうか。
あなたの今の気持ち、ご主人の身体が心配なこと、そして将来はどんな家に住んでみたいとか、娘さんの部屋はどんな部屋にしたいとか書いて、「体が疲れていない時間のある時、読んでくださいね」と言って渡してみたらいかがでしょう。
きっとご主人は、今のあなたの気持ちも分かり、何より自分と同じ夢を持っていてくれると感じられた時、心が安らぎ、パワーが沸き、口数も増えてくると思います。
そして日々、小さなことに幸せを感じる心を育てるため、喜びと感じたことを口に出して言ってみましょう。
お母さんが幸せな気持ちでいることは、娘さんに何よりのプレゼントです。
【月刊「すこ~れ」 311号 〔すこ~れ相談室〕より】