友人親子の訪問がうとましい
学校で言葉が発せられない小4の娘
【お悩み】: 私には小4、小2の二人の娘がいます。
夫は公務員、私は専業主婦で、近々夫の両親と同居の予定です。
夫は口数が少なくハッキリしない性格なので、私がしっかりしなければ、
舅・姑にとやかく言われない嫁にならなければとつい肩に力が入ってしまいます。
小4の長女のことが、学年が上がるにしたがって、心配になってきました。
家ではごく普通に会話をし、近所の友だちとも楽しそうにおしゃべりするのですが、
先生から、「学校では一言も話すことができず、指名すると緊張して声を出すこともできない」と言われました。
折々のテストでは良い点を取っており、学校へ行くのも嫌がっている様子はありません。
つい先日小2の次女から、近くの文房具店で「見張っていてね」と言われ、
近所の方からは、遊びに行った長女が貯金箱に手をかけていたと知らされました。
次女は「素直でかわいいな」と思えますが、頑固で子どもらしさに欠ける長女については、つい叱ってしまいます。
それが嫌で、子どもたちをしつけているのですが、長女のことで心が晴れません。
【アドバイス】:心の痛みをとってあげる努力を
とても心配なことですが、言えることは、お子さんは好んでこうしているわけではないということです。
子どものトラブルは親へのメッセージと言われるように、娘さんは必死でサインを送っているのです。
学校で、自分の意思に反して言葉が出ないのは「緘黙症(かんもくしょう)」ではないかと思われます。
心因的ななにかが、心のブレーキになっているようです。
お母さんの心が妹にいってしまって寂しい気持ちになっていますね。
「お母さんは、自分の寂しい気持ちをわかってくれないばかりか、とてもきつく叱る」という声が聞こえるようです。
それでも嫌がらず登校できているのは、娘さんの性格が友人から愛され、支えられているからでしょう。
舅・姑さんの目を気にして、「しつけを厳しくしなければ…、私がしっかりしなければ」という
あなたの気持ちが表にでてしまって、その圧力が感じやすい娘さんのプレッシャーになっているようですね。
その痛みをやわらげるために、母親としてあなたは、娘さんの長所をできるだけたくさん書き出して、
そして、「あなたはお母さんの宝よ」「どんなことがあっても、お母さんはあなたの味方よ」と
もちろん、口先だけでは子どもの心には通じませんから、あなた自身に心の豊かさと共感力、
感性を高めるための学習が必要です。
そして、ヒトの心のひだにふれることができるようになった時、状況は変わっていくはずです。
【月刊「すこ~れ」 275号 〔すこ~れ相談室〕より】