ドアのカギを開けることに夢中な3歳の息子が心配
思春期の息子にとまどう
【お悩み】:中学3年生と小学5年生の2人の子どもをもつ母親です。
夫は長期出張が多く、平素は親子3人の生活が当たり前のようになっています。
それだけに学校で問題児と喧嘩騒ぎを起こしたりします。
それでも息子のやることといったら、深夜に家を出て友人と会っていたり、学校へ行くにも
遅刻を繰り返すという状態で、私の言うことなど耳を貸しません。
ある時、私はとうとう爆発して息子を殴りつけてしまいました。
すると息子も感情を爆発させ、私に対して殴り返してきました。
私はショックと絶望感で打ちのめされました。
息子からは「うるさい!」とどなりつけられ、私はいっそ死んでしまいたくなりました。
でも、次の日の深夜、息子が私の枕元にきて「オレが悪かったよ」と謝るのです。
自分の生活が乱れているのを悪いとは思っているらしく、苦しんでいるようでした。
気持ちが乱れて無気力にもなっています。
体調も悪く、どうしたらいいのでしょうか。
【アドバイス】: 親子の絆は、共感の世界を持つことで
多感な思春期に揺れ動く息子さんとの関わりに、時には追い詰められた感情で体調まで
悪くされ、なおかつ無気力になっていらっしゃる現状をお察しいたします。
そして、一番頼りとされるご主人が留守がちとあっては、いっそうお困りのことと思います。
このような問題が起きた時、それを解決するために必要な条件があるとしたら、
いかに親子の絆を回復させるかということです。
そこからすべての糸口が見つかるわけです。
それには親子の共感の世界がなければ何をやってもいい結果がでません。
幸いなことは、お母さんであるあなたが息子さんの正義感の強さを長所として認めていることです。
そして息子さんもまた、母親に暴力を振るったことを
「オレが悪かった」と詫びていることです。
息子さんなりに苦しんでいらっしゃるのですね。
そのような息子さんの「正義感の強い」長所や美点に気づいて、
ことに中学生になった頃には、母親から父親へと育てる側のバトンタッチが必要なのですが、
ご主人が長期にわたって留守の場合、母親であるあなたが家庭の中での父親の存在感を演出されることをおすすめします。
まず、ご主人に率直に今回の出来事を打ち明け、
「息子には父親の存在感とそのアドバイスが必要である」と話し、
それが夫婦間の共通認識と理解してもらい、
不在の場合はあなたがお父さんを立てる言動を行うことが重要になります。
その両親の愛や信頼を家庭の雰囲気として感じる時、息子さんの心に養分を与えることになります。
【月刊「すこ~れ」 287号 〔すこ~れ相談室〕より】