理不尽なチーフの指示に困惑
再婚した夫になつかない中学生の長男
【お悩み】:38歳の主婦です。一昨年再婚し、いま6ヶ月になるになる子どもがいます。
前夫とのあいだには、中学2年の長男がいますが、
夫になつかずに困っています。
そればかりか、夫に対して
「お前なんか死んでしまえ」「この家にお前が居ないほうがいい!出て行け」と暴言を吐き、
ときには夫と殴り合いの喧嘩までします。
さらに半年ほど前から、長男は学校にも行かなくなり、家でパソコンをいじるか、パソコンの本に熱中しています。
夫が勤めから帰ってくるとプイッと家を出てしまい、友だちの家に泊まる始末です。
私は「どうしても中学校、高等学校だけは卒業してほしい」と学校に行くように厳しく言って
聞かせますが、「学校なんか行かない。高校にも行かない。就職する」と言ってききません。
そんな長男ですがパソコンの知識は相当なもので、
しかし、このままでは先行きが心配です。どうしたらよいでしょうか。私の息子への愛情が足りないのでしょうか?
【アドバイス】: 男同士の話し合いができる機会をつくって
中学2年生といえば、反抗期の真っ盛り、そして自立心の旺盛なときです。
あなたが再婚をするとき、ご長男にはっきりとそのことを話したのでしょうか。
お母さんの結婚を納得し、あるいは喜ばないまでも、お父さんを受け入れる心構えができていたなら、もっと健全な父子関係が持てたのではないでしょうか。
突然入ってきた父親に戸惑いを感じ、赤ちゃんにお母さんを取られた寂しさを、暴言・暴力に 形をかえて反抗し、反発しているのです。
再婚後、ご主人や赤ちゃんに気持ちをとられ、長男への愛情が不足していませんでしたか。
今からでも遅くありません。
家庭は本音をさらけ出す場でもありますから、つらい思いをさせたと素直に謝り、お母さんに、そしてわが家にどうしてお父さんが必要なのかを教えてあげ、時間をかけて男同士の話し合いができる機会をつくってあげてください。
そして人生の先輩と後輩の心が通じ合える家庭を築き上げ、ご主人と二人三脚で今までの
愛情不足を補ってあげることです。
中学までは義務教育です。
中学の中途退学では社会が認めてくれないことを、中学校の先生の力を借りてでも言って聞かせてください。
好きなパソコンを活かすために、中学校を卒業後訓練校に入学し、もっともっと力をつけることもできます。
いま学歴社会は崩壊しています。学歴を気にせず、好きなこと、長所を存分に伸ばしてあげることが、あなたから長男へのすばらしいプレゼントになるものです。
もって生まれた個性を心から尊重し、親としてできるだけのことをしていくと、自然と親の気持ちを理解してくれるものです。
時間がかかるかもしれませんが、根気よく努力してください。
きっと分かってくれますよ。
【月刊「すこ~れ」 293号 〔すこ~れ相談室〕より】