2歳長男だだをこねる
娘の変貌にとまどう
【お悩み】:私は38歳の専業主婦で、家族は41歳の会社員の夫と高2の長女、中2の次女、中1の長男と5人です。
わが家の長女は素直で成績も良く、これまで何の心配もなかったのですが、今春スキー場で出会ったボーイフレンドができてから生活が乱れ始め、そのため、平穏だった家庭に不協和音が響き始めました。
娘の彼は20歳で、大学を中退してフリーターをしています。
彼の仕事の関係で、夜出て会いに行くことが多く、10時の門限も次第に無視するようになり、この夏休みには朝帰りも二度三度となりました。
どこにいたか問いただすと、彼や友だちとボウリング、カラオケ、レストランで過ごしていたといいます。
真面目で、エリートコースを順調に、仕事一筋できた夫は、娘の彼の生き方に批判的で、これまで厳しく育ててきた娘を、頭ごなしに叱り不良呼ばわりするのです。
「そんな娘はうちの娘ではない。出て行け」とどなり、
娘は「何も悪いことをしていないのに……。彼は良い人、こんなうちを出て彼の所へ行く」と反発。
朝に晩に夫の怒声と娘の泣き声で、家の中が暗くなっています。
私は、仕事の方でもリストラ問題で大変な中にいる夫の心痛を思い、また、次女や長男への影響も気になり、夫と娘の間でハラハラおろおろし、体調も崩しがちな昨今です。
【アドバイス】:毅然とした態度で肯定的に受けとめる
ご心痛お察し致します。今日、お子さんのこのような問題でお悩みの家庭が、非常に多いのではないでしょうか。
終夜営業のお店や遊び場にこと欠かず、親が育った時と余りにも違う社会で成長していく子どもに、どう対応したら良いのか、とまどうことの多い時代です。
そういう中で、何より大切なことは、どんな時でも親の明るく毅然とした姿勢と、
子を信じ共感する心構えではないでしょうか。
お嬢さんに好きな人ができたことを、母親として同性として喜んであげ、話をよく聞いて共感し、彼のことを肯定的に受けとめ、時にはお宅へ呼んであげてはいかがでしょう。
そして、両親にとって、お嬢さんがどれ程大切で尊い存在なのか、お父様がどんなに慈しんで育ててきたか、幸せを願い、可愛さあまっての厳しさであること、また、あなたがお嬢さんを信じていることを、しっかり伝えておくことが大切です。
そうすれば、素直で真面目なお嬢さんなのですから、軽はずみなことや自分を傷つけるようなことはしないでしょう。
叱責、否定、禁止は何ら効果はありません。
ご主人は、自分の世代の感覚で現代の若者を見ておられるようなので、あなたとご主人と十分コミュニケーションをとることも必要でしょう。
しかし、何よりも、あなたが動じないでしっかりした対応をされることが、ご主人を安心させることになるでしょう。
これから思春期を迎える3人のお子さんの母親として、どういう時も明るく自信を持って子どもと接することができるよう、ご自身の人間的成長を心がけられることではないでしょうか。
【月刊「すこ~れ」 238号 〔すこ~れ相談室〕より】