お小遣いを欲しがる小3の娘
気がついたら借金地獄
【お悩み】:私は58歳の主婦です。主人は10年前に他界しました。
26歳の次男は機械部品の製造工場に勤めており、会社の寮に入っています。
29歳の長女は嫁いで、小学生の子どもが3人おり、平日はスーパーにパートで勤めています。
私も以前は働いていましたが、職場の人間関係で悩んで辞めてしまいました。
今は、働く気がなく、主人が亡くなった時に下りた生命保険金で暮らしています。
一日中、ぼんやりしていることが多い毎日でしたが、数か月前、ボランティアを名乗る、一人の女性が近づいてきました。
私が自転車にも乗れず、歩いて遠くのスーパーに買い物に行っていることを知って、車で送り迎えをしてくれました。
週に何回かわが家を訪れるようになり、楽しいおしゃべりが出来ました。
そのうちに、高価な宝石類や健康食品を勧められ、断りきれずに買ってしまったのです。
その後も、月賦でよいからと勧められて、断る勇気もなく買ってしまい、気がついたら700万円近い金額になっていたのです。
長男にも言えず、夜も眠れない日が続き、先行きが真っ暗で、もう死にたくなってきました。
よきアドバイスをお願いいたします。
【アドバイス】:長男に一任し、生き方を見直す
お話を伺って、大変気の毒に思います。あなたがすべきことは二つあります。
今すぐ、購入した全ての品物のリストや契約書を揃えて、ご長男に一部始終を打ち明けて、金銭面の解決をお願いすることです。
法律上は訪問販売のクーリングオフの期間が8日間(初日を含め)あるので、購入した品物が
期間内であれば対処して解約することが可能です。
全額でなくても、お金は戻ってくるでしょう。
被害を最小限に止め、再発を防ぐためには
クーリングオフが適用されない品物については、支払わざるを得ません。
過酷な言い方かも知れませんが、老後の人生に向けて高額の授業料を払って貴重な勉強をしたと思うことです。
もう一つは、あなたのこれからの人生への取り組みや日常生活のあり方を修正することが必要です。
今日なお、善意を隠れ蓑にして近づき、高価な品物を売りつける一団や詐欺師が存在します。
何らかの不安や寂しさ、こだわりをもって脇の甘いタイプの人が引っかかるようです。
被害者本人が反省し、生き方のパターンを修正しないと、再び悪徳商法などの餌食になってしまいます。
あなたは、もう目標がないように思われていますが、これからが第二の人生なのです。
悲観的に考えるのではなく、自分を高め、世の中に役立つ生き方をする活動に取り組むのも一つの方法です。
要は、どのような場合においても、自分自身のあり方や生き方を点検し、同じ失敗を二度としないよう心がける積極的な姿勢が大切なのです。
【月刊「すこ~れ」 228号 〔すこ~れ相談室〕より】