のんびり屋の小学校2年生長男が心配
ご近所の干渉でノイローゼ気味
【お悩み】: 私は三十六歳の専業主婦です。長男は中学二年生、長女が小学六年生です。
新築の家に引っ越してからご近所の主婦の方数名と仲良くなり、一緒に買い物や食事に出かけるなどたいへん楽しい日々を過ごし、ここにきて本当によかったと感じていました。
ところが、親しくなるにつれ、子供の成績や夫の給料、家の中の細かい出来事まで報告し合うようになりました。とくに、私に好意を持ってくださっているAさんは私の家庭に興味があるようで「昨日はあんな服が干してあったわね。新しく買ったの?」「今日のお化粧は少し派手ね」など、やることなすこと干渉するようになりました。やんわり拒絶するとますますひどくなり、最近では昼間でもカーテンを閉め、洗濯物も部屋に干すなど少しノイローゼ気味です。引越しも考えました。
どのようにしたらよいか、アドバイスをお願いします。
相手も自分も生かす気持ちで
【アドバイス】:新居での楽しいはずの生活が苦痛になってしまわれたことは、本当に気の毒に思います。
ご近所のお付き合いも、深くなりすぎるとかえって疎ましくなるものです。あなたに好意をもっておられるAさんは、ご自分の家庭生活に満足感を持てず、必要以上にあなたに干渉して心を満たしておられるように感じます。心を許して話のできる友だちがいないのでしょう。
あの人がいなければ幸せなのにとか、引越したいという思いをちょっと横に置いて、「出会う人すべてが自分に必要な何かを教えてくれる人」と考えてみましょう。その人に出会っても避けるのではなく、自分の方から明るく元気に挨拶をして、彼女の興味本位の話にもよほどのことがない限り付き合ってみてください。
自分の話に誠意を持って応えてくれるあなたに対し、自分のしてきたことを反省されるかもしれません。寂しさを抱えていると、自分では気がつかないところで人を傷つけてしまったりするものです。
しかし、一番大切なのはご主人やお子さんです。外でエネルギーを使って帰宅する家族のためにも、お母さんはいつも家庭の太陽でいたいですね。
そのためにも、自分を向上させるための学習を生活の一部に取り入れたり、ボランティア活動などをすると、沈んだ心も元気になって、パワーアップできます。明るくパワーがあると、物事を肯定的にとらえることができ、切り替えも早くなります。ご近所の方とのおしゃべりも、より楽しく充実してくることでしょう。
困難から逃げず、前向きに乗り越えていくお母さんの姿は、子供さんにとって生き方のプレゼントとなります。できることならAさんとも、生き方の学習を媒体とする付き合いができると、彼女自身もよくなり、あなたも楽になれると思います。
「人を生かし、自分も生かす」その気持ちで日々過ごしてみてください。
【月刊「すこ~れ」 318号 〔すこ~れ相談室〕より】