子育て後の生き方は?
夫との不仲が子供に悪影響?
【お悩み】:私は三十七歳の主婦です。サラリーマンの夫と、小学六年の息子と三人暮らしです。
夫とは出身地が違うため、習慣や文化の違いがいまだに受け入れられず、悩んでいます。
結婚当初はお互い歩み寄ろうと努力していましたが、
最近は料理の味つけや掃除の仕方などの細かい指摘に「口うるさい人」としか思えず、つい口げんかに発展します。
そして、何かにつけ「母はこうだった、ああだった」と言うので、
「そんなにお母さんがいいなら結婚しなければよかったのに」とまで思ってしまいます。
子供が小さい時はこのような夫婦関係でも気にならなかったのですが、最近になって息子の行動が変わってきたので心配です。
食事以外は部屋に閉じこもり、顔を合わせても目をそらすようになりました。
私たち夫婦の関係が、息子をそのようにさせていると感じながらも、どうしたら良いのかわかりません。
アドバイスをよろしくお願いいたします。
(京都府 U子)
一日一品、ご主人の好物を
【アドバイス】:結婚とは、違う環境で育った二人が生活を共にするということで、摩擦が起こるのは当然ですよね。
まして、二人の出身地が違う都道府県であったりすると、生活習慣の違いは歴然とあります。
悪気がないとしても、注意されたりすると悲しい気持ちになりますよね。
ご主人もきっと、お袋の味が忘れられなかったり、家事の仕方が目について、つい、自分のお母さんとあなたを重ねて比べてしまい、余計なことまで口に出してしまうのでしょう。
一度に多くのことを変えるのは難しいですから、まず、食事について改善していってはいかがでしょうか。
ご主人のお母さんがご健在なら、ご主人の好物やその地方の郷土料理を教えていただき、作ってみてください。
そしてできることなら、ご主人の好物を毎食一品、食卓に出してください。
相手の喜ぶことを、一日一回でも行なうことで、少しずつ夫婦の絆も強まっていくでしょう。
多感な年頃の息子さんは、お父さんを大事にし、仲良くしようとするお母さんの努力を敏感に感じるはずです。
お父さんとお母さんが仲良く会話をしていたら、自分もその輪の中に入りたいと思うでしょう。
団欒の場で心地よく過ごせるようになると、必要以上に自分の部屋で過ごすことはなくなります。
ご主人には「おはようございます」や「ありがとうございます」などの挨拶や感謝の言葉を常に心がけ、
毎日少しずつの努力を積み重ねることにより、善循環となってあなたのエネルギーにもなっていきます。
最初はあえて意識して行ない、それを習慣にまで高めて、少しずつあなたの家庭の文化を作り上げていった時、
心が安定して、ご主人や息子さんの良いところがたくさん見えてくるはずです。
【月刊「すこ~れ」 342号 〔すこ~れ相談室〕より】