小2の二男のおねしょ
中学受験について迷っています
【お悩み】:私には小学校3年生の長男、年長の次男の2人の子どもがおります。
7年目にやっと長男を授かった時の感激は一生忘れません。
長男はすくすく元気に育ち、クラスでも一番背が高く運動も得意です。ひとつのことをやり始めると、とことん熱中するタイプですから学校の成績も良好ですが、
最近ちょっと気になることがあります。
周りの友だちが「中学受験」に向けて塾探しをしていたり、すでに行きはじめている子もいるということです。
夫は常々「子どもたちと遊べるのは今のうちだ。小学生の間にいろんな体験をさせ、楽しいこともたくさん味わわせてあげたい」と言っています。
私もそれには同感なのですが、区域の中学がこのところ大分荒れているという噂を聞いたり、「お宅のお子さんはお勉強がよくできるから、受験しないなんてもったいないわ」と言われると、気持ちが揺らぎます。
私たち夫婦は、中学・高校とも公立に通ってよかったと思っているのですが、中学受験もひとつのチャンスです。
このチャンスを見過ごしてしまっていいものでしょうか。
【アドバイス】: 子どもの状況から慎重な選択を
日本の経済が右肩上がりに上昇している頃、大企業に就職すれば、一生安泰で幸せでいられる、そのために子どもを良い大学に入学させようと躍起になった親が少なくありませんでした。
それも崩れつつある今、生きていく実力と人間としての土台が問われています。
人間としての土台は、生まれてから10歳ごろまでに作られます。
それまでにたくさんの友だちと交わり、家庭生活の中では何を学び、どんな経験をし、どれほど豊かな感動をしてきたかで決まります。
この基本を無視し、ただ合格することだけを目標とした中学受験は好ましいものではありません。
しかも小学生は成長にばらつきがあり、受験に向かない子もたくさんいます。
一方中学受験によって努力することの喜びを感じ、自分の勉強として捉えられるようになったり、また中高一貫の利点もたくさんあります。
ご主人が「小学生のうちはしっかり関わりたい」とおっしゃっているとおり、子どもらしく
のびのびと育っているようすですね。
せっかくですから、このまま小学生時代を充分味わい、区域の中学に入学するのも良いですね。
荒波にもまれることもあるでしょうが、その分、必ずたくましく成長するものです。きっと高校受験、大学受験にも充分力を発揮し、将来やさしく力強い大人になるのではないでしょうか。
しかしこれもひとつの考え。
中学受験は親の意向が強く反映されます。子どもの個性をどう伸ばしていったらよいか、また
その子の今の状況などを熟慮し、一番良いと思われる道をご主人とよく話し合い、その結果を お子さんにも伝えながら選択してください。
【月刊「すこ~れ」 288号 〔すこ~れ相談室〕より】