2020.07.10 生活アドバイス | 家族の悩み

両親の世話が苦痛

【お悩み】 私は50歳の女性です。主人は55歳で、工務店を経営しており、

私は、平日午後4時まで主人の会社の経理を担当しています。

 

子どもたちは皆、社会人として独立し、わが家を巣立ちました。

 

私は仕事を終えた後、1時間ほど車を運転して実家に行き、年老いた77歳の父と75歳の母の生活の面倒を見ているので、帰宅するのはいつも8時頃になります。

 

私は一人っ子ですので、両親の世話をしなければなりませんが、仕事を終えた後に自分で車を運転し、家事や炊事をするので、毎日疲れ切っています。

 

私は物心ついた時から両親に非常に厳しく育てられたために、両親に対してよいイメージがありません。

私に勉強ばかりを強要し、花嫁道具も満足に揃えてくれず、世話をしても感謝のことばもありません。

その両親の世話をしなければならないのかと思うと、不満でいっぱいなのです。

 

最近は、肩凝りがひどく、ストレス解消のために飲んだお酒のせいもあり、胃炎を起こしています。

医者からは「命をとるか、酒をとるか」と脅されるのですが、

お酒の力を借りないと眠れないのです。

 

このような生活パターンでは、主人に申し訳ありませんし、また健康面でも不安に陥ってしまいます。

よきアドバイスをお願いします。

 

【アドバイス】: 親の愛情に気づく

婦人が仕事をもった場合、家庭との調和をどう図るかが最も大切です。

 

あなたは今、ご両親の面倒を見られるために、毎日仕事を終えて、

往復2時間に及ぶ運転をされていますが、ご両親の同居が可能かどうか、一度ご主人に相談されてみてはいかがですか?
時間が短縮されるだけでも心身への負担が軽くなります。

 

 

二つ目に、ご両親への否定的な思いを抱き続けてお世話をしている限り、2倍も3倍も疲れます。

あなたを愛するがゆえに、厳しいしつけをされたのであり、自分がいかにご両親に愛されて育てられたかを、しっかりと認識する必要があります。

 

その方法として、ご両親に今までしてもらったことを一つ一つ書き出してみましょう。

例えば、

「おしめを取り替えてもらった」

「私の好きな、おいしい食事を作ってくれた」

「病気の時、心配しながら看病してくれた」

「高校や大学の学費を払ってもらった」

等々、数え上げればキリがないほど愛情をかけられたはずです。

 

あなたが感謝の思いを感じられた程度、ご両親への不満は自然に減っていきます。

ご両親の長所・美点をさがして、書き留める方法も効果的です。

 

ご両親には、小さい頃から厳しく育ててきたプライドもあり、強気の姿勢を崩せないのですから、そんな心理状態も分かってあげる必要があります。

親は人生の黄昏時にあり、子は盛りにあるのですから「お世話をさせていただく」という謙虚な心で接することです。

【月刊「すこ~れ」 204号 〔すこ~れ相談室〕より】