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2017.11.10

87歳の姑に手をやく

【お悩み】: 私は53歳の専業主婦です。会社員の主人、大学生の長男、中学生の長女と姑の5人家族です。
その87歳になる姑との関わり方について悩んでいます。

姑は2年前まで矍鑠(かくしゃく)としていたのですが、階段から落ちて足を骨折して以来、気力がなくなってしまいました。
姑は家族の者に「私は何もできない人間になってしまった。側にいて優しく接して欲しい」と
言いますが、少し足を引きずる程度で、日常生活には何の不自由もないと思うのです。

でも、よく体の苦痛を訴えます。
お医者さんからも「日常のことが出来る能力は充分にあるので、本人のためにも自分でさせた方が良い」と言われていますが、姑は「出来ない」と言って何もしません。

私も姑の気持ちに何とか答えようと努力したのですが、何をしてあげても感謝の気持ちがなく、満足しません。
家族の者も疲れ切っております。

今、姑の世話は介護士に頼み、私はパートで調理師の仕事をしております。私が働きに出なければ家計が成り立たないわけではありませんが、私の生き甲斐でもあり、姑からの逃げ場でもあります。
姑にとっても家に私が居ない方が甘えなくて良いのではないかと考えています。

たいへん身勝手なことかも知れませんが、どのような心構えが必要か、よきアドバイスをお願いいたします。

【アドバイス】: 愛への渇きを満たす
あなたは心根が優しいので、悩みも大きいのだと思います。
お姑さんは85年もの間、現役で生きてこられた人生の大ベテランです。

今は、足の骨折がキッカケで、これまでの緊張の糸が切れた状態なのでしょう。
たしかに、お医者さんやあなたが言われるように、お姑さんは今でも日常の事は自分で出来るのかも知れません。

しかし、お姑さんが抱かれているのは、孤独への恐怖心なのです。従って、恐怖心を取り除き、愛への渇きを満たしてあげることが必要です。
お姑さんから一時的に逃げられても、逆に追いかけられることになります。
逃げられない苦痛に対しては肚を決め、1日1日の生活の取り組みを見つめ直し、お姑さんとの
関わり方を変えていかれたらいかがでしょうか。

あなたはお姑さんに変わって欲しいと願っておられますが、相手は変わらないことを前提に、
こちらの関わり方を変えていくしかありません。
受け身の対応は辛くなっていくものです。

むしろ、人生の大先輩として受け入れ、お世話をさせていただくという謙虚な気持ちで、優しく話しかけるなど、真心で接していくことが大切なのです。
朝晩の挨拶なども同様です。お姑さんの心の傷を癒して、愛の渇きを満たしてあげる生き方を
心掛けていけば、心から喜ばれると思います。
それを、お宅の家庭の文化として残していくことは、あなたの生命の輝きが子孫を照らすことになります。

【月刊「すこ~れ」 190号 〔すこ~れ相談室〕より】